サイトが真っ白になったときに外注を検討すべきケース

この記事はこんな人向けです
  • トップページも管理画面も真っ白(または真っ白に近い画面)になって焦っている
  • プラグイン更新やテーマ編集の直後から表示されなくなった記憶がある
  • 原因切り分けに時間をかけるべきか、早めに外注すべきか判断に迷っている

WordPressレベル別 対応難易度

Lv1 Lv2 Lv3 Lv4 Lv5 Lv6 Lv7
レベル判断は、右のレベル表(スマホは画面下)を参考にしてください。

赤:外注推奨 オレンジ:条件付き自力可 緑:自力対応可

サイトが真っ白になったときの全体像と対応方針

真っ白(White Screen of Death)は、PHPの致命的エラーやメモリ不足、プラグイン/テーマの競合、.htaccessやキャッシュの不整合、メンテナンス中断など複数要因が絡みます。
「原因の切り分け→影響範囲の把握→復旧→再発防止」の順で落ち着いて対処するのが基本です。
編集直後や更新直後に発生した場合は、むやみに触らず、変更点の共有とバックアップ確保を優先しましょう。

サイトが真っ白になったとき ~WordPressレベルごとのおすすめ対応

触らない勇気

画面が真っ白になるのは軽症に見えて、実は中で致命的エラー(Fatal error)が発生しているパターンが多々あります。
赤レベルの方は、やみくもにプラグインを外したり、テーマを変えたり、.htaccessを消したりすると、原因が増えて復旧が遠のく可能性が高いですので、触らないということが大事です。

あなたにやってほしいのは「状況の記録」と「共有準備」です。
直前に行った操作(更新/インストール/テーマ編集/サーバー側設定の変更など)をメモし、表示されるURL・時刻・端末を控え、可能ならホスティング会社の障害情報も確認します。
管理画面に入れない、FTPもわからない、という場合は、ここで外注に切り替えがベストです。復旧スピードとサイト安全性の観点で得策です。

WSOD(White Screen of Death/画面が真っ白になること)は、放置すると検索エンジン評価や広告配信にも悪影響が出ることがあります。
「今日中に見られる状態へ戻す」ことを優先し、プロに任せる判断をおすすめします。

切り戻し前提で“安全確認だけ”試す

管理画面・FTP・サーバーコントロールパネルの場所はわかる、というオレンジレベルの方は、「切り戻しがすぐできる」前提で原因候補を軽く当てていきます。
ただし具体的なコード修正には踏み込まず、被害を広げない範囲にとどめるのがコツです。

まず、直前の変更点を整理します。
プラグイン更新/新規導入、テーマのテンプレート編集、PHPバージョン切替、キャッシュ設定変更、.htaccess編集、CDNやWAFの有効化/設定変更など。
心当たりがあれば、その変更を一時的に元へ戻せるかを確認し、戻せるなら最小限で試します。

次に、ホスティング側のリソース状況や障害情報、PHPメモリ制限の既定値、キャッシュのクリア状況(サーバーキャッシュ/プラグイン/CDN)を確認します。
メンテナンスファイル(更新中断)やキャッシュ不整合が原因なら、元の状態に戻すことで復旧することもあります。

ここまでで直らない、もしくは直前の変更点から原因が「テーマの関数」「プラグイン内部」「DBスキーマ」っぽい雰囲気なら、深追いせず外注を検討しましょう。
復旧後の再発防止(設計の見直しや運用ルール化)まで含めて相談した方が、結果的に安上がりです。

原因切り分け→最小修復→恒久対応の順で

サーバー/DB/ファイル操作に慣れているなら、手順は「影響範囲の把握」から。フロントだけなのか、管理画面も落ちているのか、REST APIは生きているか、CLIは使えるかを確認します。
同時に、直前変更の差分(テーマ・子テーマ・プラグイン・mu-plugins・ドロップイン・.htaccess・サーバー設定)を洗い出し、最小切り戻しで復旧可否をチェック

原因の当たりがついたら、まずは“見られる状態”に戻す暫定対応(キャッシュ整合性の回復、問題プラグイン/テーマの一時無効化、設定ロールバックなど)を最小限で実施。
その後、ステージング環境やメンテ時間帯で恒久対策(設計の整理、更新順序やフックの見直し、環境差異の解消、監視・アラート導入)へ進めます。

時間コストとビジネス影響のバランスも重要です。
停止が売上に直結するなら、復旧と恒久化のうち復旧を優先して外注と分担するのも合理的。
「暫定復旧は自分、恒久対策はプロ」という役割分担もアリです。

サイトが真っ白なときに外注する場合のポイント

「今日中に戻したい」「原因の当たりがつかない」「管理画面にも入れない」、このあたりは外注ラインになります。
費用感や依頼の流れ、準備物を先に押さえておくと進行がスムーズです。

項目ポイント
費用の目安 ・キャッシュ不整合やメンテ中断の復旧なら 10,000円前後
・プラグイン/テーマ競合の特定と暫定復旧で 20,000~40,000円
・致命的エラー原因の深掘り+恒久対策案までで 50,000円~(難易度・緊急度で変動)
依頼の流れ 1. 状況共有(発生時刻/直前の変更/表示URL・端末/ホスティング名)
2. 見積・進め方の確認(復旧優先か、恒久対策までか)
3. 作業着手(即日~1日程度で暫定復旧が多い)→レポートと再発防止提案
準備しておくと便利 ・サイトURL/管理画面URL(ログイン可否の現状)
・発生直前に行った操作のメモ(更新/編集/設定変更)
・サーバー情報(ホスティング名、PHPバージョン、キャッシュの有無)
・必要に応じてアクセス権限(閲覧専用から段階付与できると安心)
まとめ

画面が真っ白になることは見た目より重症なっているケースが多々あります。原因はコード・設定・環境の三位一体で絡んできます。無理に触ると悪化することも珍しくありません。

は早めに外注して被害拡大を防止、オレンジは最小限の切り戻し確認まで、は短期復旧と恒久対策を分けて合理的に進行、が基本線です。

ビジネス影響が大きいなら「まず見られる状態」にすることがおすすめです。復旧後に、設計や運用ルールを整えて同じ事故を起こさない体制づくりまで踏み込みましょう。

この記事を書いた人
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桐山智行(株式会社H.T.P. 代表)

2007年よりWeb制作に従事し、現在は企業サイトやWordPressの保守・改善支援も行っています。これまで100社以上・500サイトを超える案件を担当し、トラブル対応から集客サポートまで幅広く経験しています。

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