日本語URLで文字化け・リンク切れになる場合の直し方

この記事はこんな人向けです
  • 日本語URLの記事だけが404(リンク切れ)になって困っている
  • URLの見た目が意味不明な%記号だらけになり「文字化け」に見えるのが不安
  • スラッグを英数字に変えるべきか? 301リダイレクトの設計まで含めて判断したい

WordPressレベル別 対応難易度

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レベル判断は、右のレベル表(スマホは画面下)を参考にしてください。

赤:外注推奨 オレンジ:条件付き自力可 緑:自力対応可

日本語URLトラブルの全体像と対応方針

日本語URLは技術的には正しく機能しますが、パーセントエンコードやサーバー設定/WAF(セキュリティ)/リバースプロキシの影響で「文字化けに見える」「404になる」ことがあります。

WordPress側の基本確認→スラッグ運用の見直し→必要ならサーバー/ネットワーク側の調整、という順に安全に進めるのがコツです。

日本語URLで文字化け・リンク切れ ~WordPressレベルごとのおすすめ対応

触りすぎずに状況整理を優先

まず間違いがちなのが、日本語URLの見た目が「%E3%81%AA…」のようになるのは正常です(URLエンコード)。
ただし、このURLだけ404になる場合は、原因がテーマ/プラグインの挙動やサーバー設定にまたがることが多く、闇雲に操作すると悪化します。

やるべきは以下の状況整理だけにするのが良いです。

  • リンク切れが起きる具体的なURL(コピペ用)と、発生端末/ブラウザ
  • 直前に行った操作(スラッグ変更、固定リンク設定、プラグイン導入/更新など)
  • 内部リンク(メニュー/本文/関連記事)に古いURLが残っていないかのスクショ

ここまで準備したあとに外注することをおすすめします。
「自分で直す」より「状況を正確に伝える」ほうが早道です。

WordPressの基本チェック+運用方針の見直し

普段から管理画面を触っているオレンジレベルの方は、次の順で安全に確認しましょう。
いずれもコード変更なしで試せます。

1) 固定リンク設定の再保存

管理画面の設定 → パーマリンクで内容を変えずに「変更を保存」します。
すると、内部のリライトルールが再生成され、404が解消することがあります。

2) 問題の切り分け(テーマ/プラグイン)

一時的にデフォルトテーマへ切り替え、主要なプラグインのみ有効化にして再現チェックします。
日本語URLだけが404になる場合、リンク生成やリダイレクト系プラグインの干渉が疑わしいです。

3) スラッグ運用の方針決め(英数字化の検討)

メール/チャットにURLを貼る機会が多い、CDNや一部WAFを使う、サーバーが複層(リバプロ)などの環境では、英数字スラッグが堅実です。
既存記事の全面変更は負荷が高いので、今後の記事だけ英数字にする運用から始めるのが現実的です。もし既存URLを変える場合は、必ず次の301設計をセットで行ってください。

4) 301リダイレクトの設計(URL変更時)

  • 旧:日本語エンコードURL → 新:英数字スラッグ へ恒久的(301)に転送
  • 内部リンク/メニュー/ウィジェット/記事本文のURLを一括置換
  • サイトマップ再生成→Search Consoleで再クロール促進

ここまでやっても直らない、または大規模なURL置換が必要など、技術面で不安がある状況なら一度専門家へ相談することをおすすめします。

サーバー/ネットワーク層まで含めて整える

エンコードそのものは仕様通りでも、経路での扱われ方次第で404やブロックに繋がります。下記を総点検。

A) リバースプロキシ/ロードバランサでのデコード有無

経路で%xxデコードが一度走ると、バックエンド到達時には二重・不整合になることがあります。
事前の正規化(normalize)や、エンコード保持の挙動を設計書で確認し、揃えます。

B) WAF/CDNのセキュリティルール

一部ルールは「エンコードを含むパス」を攻撃シグネチャとして検知します。
日本語URLでのみ403/404/リダイレクトループになる時は、対象ルールの除外やページルールの適用を検討。

C) Webサーバーのリライトルールと文字種

Apache/NginxともにWordPress標準のリライトで動くのが基本。独自ルールやディレクトリ保護があると、エンコード文字を含むパスでのみマッチに失敗します。
上から下の評価順、ベースURLの扱い、末尾スラッシュ統一などを精査しましょう。

D) 内部リンク資産の整合性

すでに外部に配布したPDF/メール/SNS投稿のURLは置換が難しいため、旧URLへの301を長期維持
内部はクエリ/パス/大文字小文字/末尾スラッシュの揺れをなくし、正規URLに寄せます。

E) 国際化ドメインや文字コードの周辺

IDN(日本語ドメイン)と日本語パスを併用している場合、それぞれのエンコード(punycode/percent-encode)が混在。
アクセス解析・ログ・運用ドキュメント上での表記ゆれを抑える命名ルールも決めておくと事故が減ります。

F) 検索エンジンへの配慮

URL変更を伴う場合は、canonical301の整合性、サイトマップ差し替え、Search Consoleのインデックス状況のモニタリングを同時並行で。
スラッグを英数字で再設計し、将来の運用コストとトラブル率を下げるのが最終的に効きます。

日本語URLトラブルを外注する場合のポイント

「早く確実に直したい」「URL整理もこの機会にやりたい」なら、外注が効率的です。費用感と進め方、事前準備を把握しておきましょう。

項目ポイント
費用の目安 ・WordPress側の基本調整のみ:10,000~30,000円
・301設計+内部リンク置換(小規模):30,000~80,000円
・サーバー/リバプロ/WAF含む設計見直し:80,000円~(規模依存)
依頼の流れ 1. 現状の症状と再現URL一覧を共有(発生条件/スクショ/直前操作)
2. 調査→見積もり(影響範囲の説明と方針合意)
3. 予備調整→本番反映(事前バックアップ&リカバリ手順を明示
4. 検証(内部リンク/外部流入/サーチコンソールの確認)
準備しておくと便利 ・問題URLの一覧(コピペしやすい形)
・サーバー/プロキシ/セキュリティ製品の構成メモ(わかる範囲で)
・「英数字スラッグへ今後統一するか?」の方針草案
・社内ドキュメント/外部配布資料に書かれた旧URLの掲載場所
まとめ

日本語URLそのものは仕様として正しい一方、経路や運用次第で「文字化けに見える」「404になる」ことがあります。

は状況整理→外注、オレンジは基本チェックと運用方針の決定、はサーバー/ネットワーク層を含めた全体最適で解いていきましょう。

将来の事故を減らすなら、新規記事は英数字スラッグに統一し、既存URLを変える際は301設計を丁寧にしましょう。最短ルートは「安全に、段階的に」です。

この記事を書いた人
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桐山智行(株式会社H.T.P. 代表)

2007年よりWeb制作に従事し、現在は企業サイトやWordPressの保守・改善支援も行っています。これまで100社以上・500サイトを超える案件を担当し、トラブル対応から集客サポートまで幅広く経験しています。

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