トップページだけWordPressで外注する場合の費用と進め方
この記事はこんな人向けです
- まずはトップページだけを整えて、スピーディに公開・集客の土台を作りたい
- 「全ページ制作」までは不要だが、デザイン品質や導線には妥協したくない
- 見積もりの妥当性や、自作/外注の切り分けを理解してムダなコストを避けたい
WordPressレベル別 読みどころガイド
赤:外注依存度「高」 オレンジ:外注依存度「中」 緑:外注依存度「低」
右のレベル表(スマホは画面下)を参考に、記事内の「赤・オレンジ・緑」のパートを読み分けてください。
※「外注依存度」とは、作業や確認を自分でどこまで対応するか、もしくは外注に任せるかの度合いを示しています。
WordPressトップページ外注に関する基本
トップだけWordPressで外注することは、スピードと費用を抑えつつ、第一印象・導線・計測の要を先に固める戦術です。
デザイン(ファーストビュー/ヒーロー)、CTA、実績やサービス概要、問い合わせ導線、OGP・計測タグなどを先行で整え、下層は段階的に拡張します。
費用は依頼範囲(デザインの作り込み・コーディング方式・ブロック構成・コピー制作・写真素材・アニメーション有無)で大きく変動します。
トップページ外注 ~WordPressレベルごとの確認ポイント
丸投げ前提で要点を一枚にまとめて伝える
WordPressの操作に自信がなく、トップページの構成やブロック設計もピンとこない赤レベルの方は、「目的・ゴール・期限・予算上限」だけは明確化して業者に提案を依頼しましょう。
トップだけでも、ヒーロー(キャッチ+ビジュアル)、ベネフィット、実績/事例、信頼要素(受賞・メディア掲載・資格)、CTA(資料DL・問い合わせ)、FAQまでが揃うと、名刺代わり以上の成果が狙えます。
確認ポイント
- ゴールを一つに絞る(例:問い合わせ or 資料請求)※複数あると導線が散ってCV低下
- 参考サイトは3例以内に絞り、好き/NGを短文で共有
- 写真は人物 or 実績中心か、イラスト・アイコン中心かの方針を決める
- スマホの第一印象(ヒーロー高さ・文字量・CTA可視性)を重視
- 公開直後はブログや下層が未整備でもOK。トップで価値を語れる構造を優先
費用の目安
- テンプレ活用+軽いカスタム:7~15万円(画像選定・文言微調整込み)
- オリジナルデザイン(静止)+ブロック構築:15~35万円
- コピーライティングや撮影、アニメーション演出を含むと+5~20万円程度
- 特急(1~2週間)や夜間対応は割増想定
準備
- 会社/サービスの一言説明(30~60字)と3つの強み
- 実績3件(ロゴや画像・URL・一言解説)※ない場合は代替の信頼要素
- サーバー情報(契約の有無・移管の必要性)と連絡手段・対応時間
- 禁止事項(安売り感の表現NG、過度な動きNG など)
既存テーマを活かし、ブロック設計で外注や制作を
基本操作はできるが、トップの要素整理やUI調整に不安があるオレンジレベルの方は、「運用時に使い回せるブロック」という視点で要件を作ると、下層拡張がラクになります。
例:ヒーロー/見出し+テキスト/3カラム特徴/実績グリッド/声(レビュー)/CTA/FAQなど。各ブロックに見出し階層・余白・画像比率を揃えると、全体の統一感が出ます。
確認ポイント
- 現状情報:WP/PHPバージョン、テーマ名(子テーマ有無)、主要プラグインを共有
- ヒーローのテキストは「誰に/何を/どう良く」を1~2文で表現
- CTAはページ内に最低2回(上部・下部)配置、固定ヘッダーの導線も検討
- OGP(タイトル/ディスクリプション/画像)とファビコンの整備
- 計測:GA4/CVイベント/広告タグ、電話タップもイベント計測
- 表示速度:画像最適化・LCP対策・フォント読み込み・INP目標
費用の目安
- 既存テーマ流用+専用ブロック/パターン作成:12~28万円
- コピー軽微修正・画像最適化・計測セットアップ込み:20~40万円
- 細かいアニメーション・スクロール演出:+3~10万円
準備
- ワイヤーフレーム(Figmaや画像でも可)と、各ブロックの中身メモ
- 写真・ロゴ・カラー(HEX)、使用NG色やフォントの指示
- CV測定の定義(送信完了・電話・外部遷移 など)と目標値
- 公開後の改修計画(A/Bテスト予定、下層展開の順番)
仕様で発注。差分見積と運用指標で効果を管理
要件定義・運用経験があるなら、仕様単位で切り分けるのが最適。
デザイン(Figma)・エディタ用ブロック/パターン(Gutenberg)・パフォーマンス要件・計測要件・アクセシビリティ・セキュリティをそれぞれ明文化。差分管理(変更履歴・ロールバック手順)まで含めて比較すると、コストの妥当性が見えます。
確認ポイント
- 仕様書:画面一覧(トップのみ詳細化)、コンポーネント表、状態(ホバー・フォーカス)
- ブロック要件:繰り返し・並べ替え・変数(見出し/本文/画像/リンク)・レスポンシブ挙動
- 非機能:LCP/INP目標、CLS上限、画像形式、lazyload、フォント戦略
- 計測:イベント命名規則・計測テスト項目・タグの同意管理(CMP)
- アクセシビリティ:alt、見出し階層、コントラスト、フォーカス可視性
- 納品:Gitリポジトリ、ステージング、本番反映の手順、SLA、運用ガイド
費用の目安
- Figmaデザイン(トップ1面)+Gutenbergパターン設計:15~35万円
- オリジナルブロック実装(再利用前提):10~25万円
- パフォーマンス調整/計測/アクセシビリティ監修:5~20万円
- 継続改善(四半期レビュー・A/B計画):月3~10万円
準備
- Figmaファイルの共有権限、デザインシステム(タイポ・カラー・スペーシング)
- Git/Issue運用、受け入れ基準(アクセプタンスクリテリア)、バグ報告テンプレ
- モニタリング(Search Console/アナリティクス/ヒートマップ)の定点観測項目
制作代行の依頼フロー(一般的な流れ)
- 目的・KPI・期限・予算上限を共有(トップ1面で何を達成するかを明確化)
- 前提情報の提示(現行環境/素材/参考サイト/NG要素/体制・連絡手段)
- 見積・提案受領(内訳:デザイン/ブロック設計/計測/画像最適化/演出/検証範囲)
- ステージングで実装→検証→本番反映(差分記録・ロールバック・計測確認をセット)
- 納品・引き継ぎ(再利用パターン・更新手順・改善計画・SLA/保守開始時期)
※ トップ一面の完成がゴールではなく、公開後2~4週間の改善サイクル(ヒートマップ・CVR確認)まで含めると投資対効果が上がります。
トップページ外注に関するよくある質問
トップだけ先に作ると、下層ページとの不整合は起きませんか?
再利用可能なブロック/パターンで設計すれば、下層に展開してもトーン&マナーを揃えやすくなります。色・余白・見出し階層・画像比率のルールを最初に決めるのがコツです。
ランディングページ的に作るのと何が違いますか?
LPは単発施策が中心で、更新や再利用性は二の次になりがちです。一方、トップ外注はサイト全体の基準(デザインシステム/ブロック設計/計測)を先に固めるため、その後のサイト運用がラクになります。
自分で文章を書いても良い? コピー制作は外注すべき?
可能です。自作の場合は「誰に/何を/どう良く」を一文で表すこと、CTAを明確にすることがポイントです。専門性や訴求の磨き込みが必要なら、要点ラフを用意したうえでライター依頼するとコスパが良いです。
費用を抑えるコツは?
素材支給(写真・ロゴ・文言たたき台)、参考サイトの明確化、アニメーションは最小限、計測要件の早期定義、そして「あとから下層に展開する前提」でブロック設計することです。
トップページだけを外注するのは、スピードと費用対効果を両立できる現実的な打ち手です。まずは第一印象・導線・計測を固め、下層は段階的に整えればOKです。
赤は「丸投げ+要点共有」で最短構築、オレンジは「既存テーマ+再利用ブロック」であと伸びを作り、緑は「仕様・差分管理」で費用と品質をコントロールするのが基本の見方です。
見積の幅は依頼範囲と作り込み度で大きく変わります。
迷ったら、最小構成で公開 → データを見て改善、の順で進めましょう。
あまりに安すぎる見積は、あとからの追加請求や品質低下につながりやすい点にも注意です。

