WordPress制作代行を利用するメリットとデメリット

この記事はこんな方におすすめ

  • はじめてwordpress 制作代行を検討していて、メリットとデメリットを一度で把握したい方
  • 自作か外注かで迷っており、「自社に合う」判断基準と費用感を知りたい方
  • 過去に外注で苦い思いをしたので、次はスムーズに進めるコツを押さえておきたい方

WordPressレベル別 読みどころガイド

Lv1 Lv2 Lv3 Lv4 Lv5 Lv6 Lv7

赤:外注依存度「高」 オレンジ:外注依存度「中」 緑:外注依存度「低」

この記事はあなたのWordPressレベルによって見解が異なります。
右のレベル表(スマホは画面下)を参考に、記事内の「赤・オレンジ・緑」のパートを読み分けてください。
※「外注依存度」とは、作業や確認を自分でどこまで対応するか、もしくは外注に任せるかの度合いを示しています。

WordPress制作代行のメリット・デメリットに関する基本

「時間を買える・品質を担保しやすい」のが制作代行の大きなメリットです。一方で、wordpress 制作代行はコミュニケーションと要件の精度が低いと手戻りや追加費用のリスクが出ます。
結論としては、目的・要件・素材・運用体制をどこまで自社で用意できるかで、メリットが活きるか/デメリットが強く出るかが決まります。

制作代行メリット・デメリット ~WordPressレベルごとの確認ポイント

「丸投げOK」でも境界線は決める。期待値合わせが命

操作や専門用語に不慣れな赤レベルの方の外注メリットは「爆速で土台が整う」「プロの型に乗れる」ということです。デメリットは「丸投げしすぎるとブラックボックス化」「追加費用が読みにくい」ということが言えます。
ここは丸投げの中にも境界線(ゴール・スコープ・予算上限)を引いて、業者に提案主導で動いてもらうのがベストです。

確認ポイント

  • ゴールを1~2行で明文化(例:問い合わせ月◯件、採用応募◯件)
  • 外注の範囲を「サイト構築一式+初期運用3か月」など線引きする
  • 成果物リスト(テーマ/プラグイン一覧・アカウント・引き継ぎ資料)を契約前に合意
  • 追加費用の発生条件(仕様変更・緊急対応・デザイン修正回数)を先に決める
  • 連絡手段・頻度・初動時間(SLA)を一枚にまとめる

費用の目安

  • 小規模(5~10p):20~60万円前後(原稿・写真を外注すると加算)
  • 初期整備・導線設計・基本SEO込みの「一式」だと費用幅が広がる
  • 保守:月2~3万円程度(更新代行・軽微改修の有無で変動)

準備しておきたいもの

  • 会社ロゴ・ブランドカラー・参考サイト(良い/避けたい例)
  • 提供サービスの概要・強み・実績・FAQのたたき台
  • 問い合わせ対応体制(誰が・いつ・どう返すか)

「自社で触れる」強みを活かし、部分外注でコスパ最適化

テーマ・プラグインの基本は理解しているオレンジレベルの方のメリットは「自社で運用しやすい設計を選べる」「コスト最適化できる」ということです。反対にデメリットは「要件の抜け漏れが追加費用に」「責任範囲が曖昧だとトラブルの元」になるところです。
外注は専門ブロックだけ(デザイン/API連携/速度改善など)に絞ると、自分のスキルと合わせて良いとこ取りできます。

確認ポイント

  • Must/Should/Won’tで機能を仕分け、Won’tは切り離して段階導入
  • RACI(誰が責任者か)とレビュー観点(表示速度・フォーム・計測など)を共有
  • 受け入れ条件(UAT)を文書化(チェック項目×端末×ブラウザ)
  • 変更管理(Issue管理・修正回数・締切)と連絡手段を統一
  • 運用設計(更新ポリシー・プラグイン追加基準・脆弱性対応の方針)

費用の目安

  • 中規模(10~20p):40~100万円前後(要件の明確さで上下)
  • 個別ブロック外注(デザイン/速度/会員実装など):10~60万円(機能により)
  • 保守:月1~5万円程度(更新代行・監視・小修正の範囲で差)

準備しておきたいもの

  • ワイヤー(Figma可)と「良い理由/NG理由」を添えた参考例
  • 計測タグ(GA4/広告)とイベント設計の草案
  • テスト観点メモ(フォーム送信、検索、INP/CLS、モバイル表示)

仕様と差分で見積もる。ロックインを避けて拡張性を確保

要件定義・運用の経験がある緑レベルの方のメリットは「仕様で費用をコントロール」「品質・納期・SLA管理がしやすい」ということです。デメリットは「社内側のレビュー工数が発生する」「コミュニケーション設計が必要になる」ことです。
契約はSOW(作業範囲)+成果物定義+検収条件で締め、差分で精算するのがおすすめです。

確認ポイント

  • 画面一覧・状態遷移・入力定義・権限・非機能要件(速度/可用性/セキュリティ)
  • コード所有権・ライセンス・再利用可否・ドキュメント要件
  • ブランチ戦略・CI/CD・ロールバック手順・監視/アラートの閾値
  • 受け入れ基準(性能・互換・アクセシビリティ)とバグ報告フォーマット
  • SLA(初動・復旧)とエスカレーションルート

費用の目安

  • 機能追加(明確な仕様あり):10万円~(連携・移行で上下)
  • 速度/セキュリティ改善の短期スプリント:5~30万円
  • 保守SLA付き:月3~15万円(監視・駆け付け範囲で差)

準備しておきたいもの

  • Gitリポジトリ権限、ステージング/本番のデプロイ手順
  • 性能目標(INP/CLS/LCP)とモニタリング設計(RUM/ヒートマップ)
  • 運用ガイドライン(更新ポリシー・脆弱性対応・バックアップ/復旧訓練)

WordPress制作代行の依頼フロー(一般的な流れ)

  1. 目的・KPI・優先順位・期限・予算上限を共有(1~2段落で簡潔に)
  2. 前提情報を整理(サーバ/現行サイトの課題/素材/担当体制/決裁プロセス)
  3. RFP/要件たたき作成→相見積(作業範囲・除外範囲・納期案・検証範囲を統一)
  4. 契約(NDA→SOW→発注書)。支払条件・修正回数・追加費用ルールを明記
  5. ステージングで実装→検証→本番反映(差分記録・ロールバック手順・計測確認セット)
  6. 納品・引継ぎ(成果物一式/変更点リスト/運用手順)→保守開始・振り返り

※ レベルに応じて準備の粒度は変えましょう。迷ったら最小構成で出発し、段階追加が安全です。

制作代行に関するよくある質問

自作と外注、結局どちらが安いですか?

短期は自作が安く見えますが、学習コストと機会損失を入れると外注が有利なケースも多いです。更新を自社、構築を外注の分担がバランスをおすすめします。

制作代行のデメリット(失敗リスク)を減らすには?

境界線の文書化(スコープ・成果物・受け入れ条件)と連絡頻度の固定化をしましょう。追加費用の条件と排他事項も最初に合意することでリスクを減らせます。

丸投げしてもSEOや計測は大丈夫?

大丈夫ですが「計測イベントの設計」「検索意図に沿う導線」など、狙いを伝えると精度が上がります。最低限のキーワード仮説は共有をしましょう。

途中で業者変更は可能ですか?引き継ぎは?

可能です。テーマ/プラグイン一覧、環境情報、計測タグ、デプロイ手順、既知の課題をセットで渡すと引き継ぎがスムーズです。ただし、2社挟みますので費用は高額になります。特に引き継ぎ後の業者は確認事項などの手間が増えますので、通常よりコストが嵩む場合があります。

まとめ

wordpress 制作代行は「時間短縮・品質担保・トラブル予防」に強みがありますが、境界線が曖昧だと手戻りや追加費用が膨らみがちです。

は丸投げでも境界線を決める、オレンジは部分外注でコスパ最適化、は仕様と差分で費用を制御、この視点で選ぶと失敗が減ります。

迷うときは「最小構成で出発→段階追加」がおすすめです。目的・要件・素材・運用体制の4点を整え、相見積は条件を揃えて比較しましょう。

不安が残る方は、専門家に状況だけ共有して一次診断を受けましょう。遠回りに見えて、結局いちばんの近道になることが多いです。

この記事を書いた人
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桐山智行(株式会社H.T.P. 代表)

2007年よりWeb制作に従事し、現在は企業サイトやWordPressの保守・改善支援も行っています。これまで100社以上・500サイトを超える案件を担当し、トラブル対応から集客サポートまで幅広く経験しています。

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