ワードプレス制作代行の料金相場と依頼前に確認すべきこと

ワードプレス制作代行の料金相場は、依頼範囲・外注依存度・準備状況によって大きく変わります。「いくらが妥当なのかわからない」「見積もりが高いのか安いのか判断できない」と感じる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ワードプレス制作を外注する際の料金相場の目安と、依頼前に確認・準備しておくべきポイントを、実務目線でわかりやすく整理します。

この記事はこんな方におすすめ

  • ワードプレス制作を初めて外注するため、料金相場や費用の内訳を把握したい方
  • 制作代行の依頼前に準備すべきことを知って、スムーズに進めたい方
  • トラブルを避ける見積比較のコツを知りたい方

本記事の料金レンジは、2025年末時点の相場をもとにしています。
今後の物価や制作体制の変動により価格帯が変わる可能性がありますが、最新トレンドを踏まえて随時アップデートしていきます。

WordPressレベル別 読みどころガイド

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赤:外注依存度「高」 オレンジ:外注依存度「中」 緑:外注依存度「低」

この記事はあなたのWordPressレベルによって見解が異なります。
右のレベル表(スマホは画面下)を参考に、記事内の「赤・オレンジ・緑」のパートを読み分けてください。
※「外注依存度」とは、作業や確認を自分でどこまで対応するか、もしくは外注に任せるかの度合いを示しています。

ワードプレス制作代行 相場に関する基本

ワードプレス制作代行の相場は、外注依存度や依頼範囲によって大きく変動します。
同じページ数でも、「どこまで丸投げか/どこまで自社で対応するか」「テンプレ活用かオリジナル設計か」などで費用感は大きく変わります。

  • 小規模(~10ページ):おおよそ 10万~80万円程度
  • 中規模(10~50ページ):おおよそ 40万~200万円程度
  • 大規模(50ページ~):おおよそ 100万~500万円以上(機能・体制次第で大きく変動)

依頼前に「目的・要件・素材・運用体制」を整理することで、見積もりの精度が高まり、余計なコストやトラブルを防ぐことにつながります。

また、最近は「初期費用0円・月額制」で提供される制作サービスも増えています。
ただし、最低契約期間や解約金の条件によっては、総額が割高になったり、長く運用していると特にならないケースもあるため注意が必要です。
詳しい仕組みや注意点は、下記の記事で解説しています。

WordPress制作代行の料金内訳と主な項目

ここでは、一般的な会社サイトや店舗サイトでよくある10~20ページ前後のWordPressサイトを想定した、制作費の主な内訳と料金レンジの例をまとめます。

  • 企画・要件定義:5~30万円程度
    サイトの目的整理、ターゲット・KPIの定義、必要ページ・機能の洗い出しなど。
  • デザイン:10~80万円程度
    トップページのみなら10~20万円前後、下層ページ一式のデザイン込みなら30万円~が目安。
  • コーディング・構築:20~100万円程度
    ページ数、レスポンシブ対応の有無、アニメーション表現などで増減します。
  • 機能追加(予約/会員/検索など・プラグイン活用):5~30万円程度
    有料プラグインの導入費用にくわえ、設定・カスタマイズ・検証工数を含みます。
  • 機能追加(予約/会員/検索など・スクラッチ開発):50~300万円程度
    要件が増えるほど工数が膨らみやすく、規模によってはさらに高額になるケースもあります。
  • ライティング(LPなど):3~30万円程度
    1ページあたり数万円が目安で、ページ数や取材の有無によって増減します。
  • 写真撮影:5~30万円程度/回・日
    撮影ボリュームやカット数、レタッチの有無などで変動します。
  • テスト・検証:3~10万円程度
    主要ブラウザ・端末での表示確認、フォーム送信テストなどの受け入れ試験。
  • 初期設定(計測タグ・サーチコンソール等):1~10万円程度
    GA4・タグマネージャ・サーチコンソール、DNS・SSL設定、公開作業を一式でまとめることも多いです。
  • SEO初期対応:5~20万円程度
    タイトル/メタ設定、基本的な内部リンク設計、構造化データの追加など。
  • 保守・運用:月0.5~5万円程度
    一般的には月5,000円~3万円がボリュームゾーンで、軽微改修・アップデート・バックアップなどを含むかどうかで差が出ます。

この内訳のどこまでを今回の制作に含めるかで、見積の合計金額が大きく変わります。
「どの項目を自分で対応し、どこから外注に任せるか」を決めておくと、相場感が掴みやすくなります。

一般的なWordPress制作代行の相場は、10~20ページ規模で20〜50万円前後が目安です。
ただし最近は人件費も上がっているため、依頼範囲や外注依存度によって大きく変動する可能性があります。

制作代行相場 ~WordPressレベルごとの確認ポイント

丸投げでOK。その代わり前提を固める

WordPressの操作や専門用語に不慣れで、作業の切り分けや見積もりの内訳判断が難しい赤レベルの方は、無理に細かく指示を出そうとせず、「目的・期限・予算上限」だけははっきり共有して、業者側に最適案を提案してもらう進め方が失敗しにくいです。

「ワードプレス 制作代行 相場」などを調べたり、Perplexityなどの検索系のAIで調べると、相場の幅が広く見えますが、それは『依頼範囲』と『外注依存度』で大きく変わるためです。

確認ポイント

  • 「サイトの目的」と「ゴール(問い合わせ/採用/資料DL など)」を1~2行で伝える
  • 納期と優先度(最短重視か品質重視か)を事前に明確化する
  • 参考サイト2~3例(好き/嫌い両方)とNG要素を共有する
  • 見積もりはなるべく「一式」ではなく、作業ごとの内訳を出してもらう(後からの比較が楽)
  • サポート体制:連絡手段・対応時間・初動(SLA)を確認する

費用の目安

  • 小規模 5~10ページのケースで、10~50万円ほど
  • テンプレ活用でなくテーマ制作が必要となる場合は、デザイン料・コーディング料など費用の増大あり
  • 原稿・写真を用意する場合は費用を抑えられるが、素材から用意する場合や急ぎ案件では費用が高くなりやすい
  • 検討中の要件が多いと見積もりが膨らむので、まずは最小構成で出発して段階追加がおすすめ

準備しておきたいもの

  • 会社ロゴ/ブランドカラー/既存パンフ等の素材
  • ページ構成のたたき台(トップ/サービス/実績/お問い合わせ など)
  • レンタルサーバーの種別や契約状況

一部は自分で確認、抜け漏れで追加費用になりやすい

テーマやプラグインの基本は理解しており、簡単な設定や修正なら対応できるオレンジレベルの方は、ワードプレス制作代行の相場を判断するときも、内訳の妥当性を部分的にチェックできます。

ただし、要件の抜け漏れがあると後追い工数が発生し、合計費用が上がりやすいので、事前にどれだけ整理して業者へ伝えられるかがカギです。

確認ポイント

  • Must/Should/Won’t(絶対必要・あれば嬉しい・いらない)で要件を仕分け
  • 現状メモ:PHP/WordPressバージョン、使用テーマ、主要プラグイン一覧
  • 計測要件:GA4、広告タグ、CV計測、OGP など
  • 非機能要件:表示速度、CLS目標、INP目標 など
  • 検証体制:ステージング(テスト環境)の有無、ブラウザ/端末の対応範囲
  • 納品物:ソース一式、変更点リスト、ロールバック手順、運用マニュアル

費用の目安

  • 中規模 10~50ページのケースで、40~100万円ほど
  • 追加したい機能(会員・予約・多言語など)は、内容により大きな費用の増加あり
  • 既存テーマ流用/素材支給/要件の明確化でコスト最適化が可能

準備しておきたいもの

  • ワイヤーフレーム(Figmaや手書きでOK)と、参考サイトの具体的な「どこが良いか」コメント
  • 原稿と写真の確定版(ドラフト→最終の2段階でも可)
  • テスト観点のメモ(フォーム送信、検索、会員登録、モバイル表示、速度)

仕様で発注し、差分で見積もる。相場を自分で最適化

要件定義や運用経験が豊富で、発注範囲を切り分けられる緑レベルの方は、相場の判断は仕様単位で行い、差分(変更点)の見積もりが適切かをチェックできます。

たとえば「デザインのみ外注」「API連携のみ依頼」など、役割分担でコストを抑えられます。

確認ポイント

  • 要件票:画面一覧、状態遷移、入力定義、権限、非機能(速度/可用性/セキュリティ)
  • データ移行の範囲と方式(既存サイト→新環境、CSV/WP-CLI/API)
  • テスト方針:受け入れ基準、ブラウザ/端末表、パフォーマンス基準、バグ報告のフォーマット
  • 納品・引継ぎ:リポジトリ運用、ブランチ戦略、差分の記録、ロールバック手順、SLA

費用の目安

  • デザイン一式20~50万円ほど
  • 機能追加(要件明確)10~150万円ほど、必要機能により振れ幅大
  • 要件が固いほどブレは小さく、相見積は仕様準拠で比較可能

準備しておきたいもの

  • Gitリポジトリへのアクセス、ステージング/本番のデプロイ手順(自動化が望ましい)
  • 計測タグ・イベント設計(GA4/広告/ヒートマップ)、モニタリング要件
  • 運用ガイドライン(更新ポリシー、プラグイン追加基準、脆弱性対応方針)

制作代行の依頼フロー(一般的な流れ)

  1. 目的・KPI・期限・予算上限を共有する(1~2段落で簡潔に)
  2. 前提情報をまとめて提示する(環境/既存課題/素材/担当体制)※レベル別の準備は上の「確認ポイント」を参照
  3. 見積・提案を受領する(作業内訳・前提条件・除外範囲・納期案・検証範囲を明記してもらう)
  4. ステージングで実装→検証→本番反映(差分記録・ロールバック手順・計測確認をセットで実施)
  5. 納品・引き継ぎ(成果物一式/変更点リスト/運用手順/SLA/保守開始時期の確認)

※ レベルに応じた事前準備(素材・要件の粒度・テスト観点など)は、上部の各「確認ポイント」を基準に整えてから依頼するとスムーズです。

WordPress料金相場に関するよくある質問

ワードプレス制作代行の相場はいくらなら妥当?

一概に「いくらが正解」とは言えませんが、一般的な会社サイト・店舗サイト(5~10ページ前後)であれば、20~50万円程度がひとつの目安になります。ただし、これは原稿や写真をある程度自分で用意し、テンプレートや既存テーマを活用するケースを想定した金額です。デザインをオリジナルで作る場合や、予約・会員機能などを追加する場合は、50~100万円以上になることも珍しくありません。見積金額が妥当かどうかを判断する際は、金額そのものよりも、「どこまでの作業が含まれているか」「除外されている作業は何か」などを確認することが重要です。同じページ数でも、依頼範囲や外注依存度によって相場は大きく変わります。

制作代行の費用はどうやって決まりますか?

ページ数やデザインの有無、追加機能(会員・予約・ECなど)、そして外注依存度によって費用が決まります。特に「原稿や写真を自分で用意するか/丸投げするか」で見積額が大きく変わります。

相見積もりは何社くらい取れば良いですか?

2~3社程度を目安にすると比較しやすいです。作業範囲・納期・保守体制を揃えて依頼することで、正確に比較できます。

制作代行と保守契約の違いは何ですか?

制作代行は新規構築や改修など「一時的な案件対応」、保守契約はアップデートやトラブル対応など「継続的なサポート」が中心です。必要に応じて組み合わせて依頼すると安心です。

初心者でも依頼できますか?

もちろん可能です。目的・予算・納期だけ伝えれば、業者側が提案を整理してくれます。心配な場合は事前に「最低限の準備物リスト」を確認しておくとスムーズです。

まとめ
  • 料金は主に「ページ数 × 機能 × 外注依存度 × 準備状況」で決まる
  • 初めての外注ほど丸投げになりコストが上がりやすい
  • 見積比較は「作業内訳」と「除外範囲」が最重要

は丸投げ前提で相場は幅広く、オレンジは部分的に確認できる分コスト最適化も可能、は仕様ベースで費用をコントロールできる、これが基本の見方です。

「相場感を把握したい」「どの程度準備すべきか迷う」という方は、早めに専門家へ相談するのがおすすめです。
準備不足で依頼を始めると、余計なコストや手戻りが発生しやすいので注意してください。
また、あまりに安すぎる場合は、作業者の見積もりが甘く、あとからの請求や途中で制作ストップする(いわゆる飛ばれる)ことにもご注意ください。

この記事を書いた人
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桐山智行(株式会社H.T.P. 代表)

2007年よりWeb制作に従事し、現在は企業サイトやWordPressの保守・改善支援も行っています。これまで100社以上・500サイトを超える案件を担当し、トラブル対応から集客サポートまで幅広く経験しています。

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