WordPressの文言変更や軽微修正を外注する費用感

この記事はこんな方におすすめ

  • 「ボタン文言だけ直したい」「フォームの項目名を変えたい」など小さな修正をスムーズに依頼したい人
  • 軽微修正の費用感や、見積もりが膨らむ要因・避け方を知りたい人
  • 依頼のたびに説明が大変で、やり取りの手戻りを減らしたいサイト担当者

WordPressレベル別 読みどころガイド

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赤:外注依存度「高」 オレンジ:外注依存度「中」 緑:外注依存度「低」

この記事はあなたのWordPressレベルによって見解が異なります。
右のレベル表(スマホは画面下)を参考に、記事内の「赤・オレンジ・緑」のパートを読み分けてください。
※「外注依存度」とは、作業や確認を自分でどこまで対応するか、もしくは外注に任せるかの度合いを示しています。

文言変更・軽微修正に関する基本

「ボタンの文言」「メニュー名」「お問い合わせラベル」「1箇所の色や余白」などの小さな変更は、実作業は短くても環境確認・バックアップ・検証が必須となります。ここを省略しない業者ほど安全です。
費用は最低作業単位(ミニマムフィー)の設定有無と、やり取り回数で大きく変わります。

軽微修正の制作代行相場 ~WordPressレベルごとの確認ポイント

丸投げでスピード重視。ただし「何をどこに」を明確に

管理画面の場所やテーマ構造がよく分からない赤レベルの方は、軽微修正でも「とりあえず全部お願い」になりがちです。
小さな修正ほどやり取りの回数がコストに直結するため、対象URL・対象箇所・修正後の文言だけははっきり用意しましょう。
「トップのヒーローのキャッチを◯◯に」「フッターの電話番号を◯◯に」など、指示を1行で完結させると早い上、コストも削減できます。

確認ポイント

  • 対象ページのURLと、該当ブロックのスクショ(矢印や囲みで指示)
  • 修正前 → 修正後(テキストはコピペ可能な状態)
  • 公開希望日と、即時反映/下書き保存/特定時間に公開の希望
  • キャッシュ利用時は、反映確認の方法(ハードリロード・別端末)を共有
  • セキュリティ上の配慮:ログイン情報の共有手段、期限付きパスの利用可否

費用の目安

  • 単発チケット:5,000~15,000円(1リクエスト/30~60分相当の最小請求)
  • 複数箇所まとめ依頼は10,000~30,000円程度で収まりやすい
  • 至急対応(当日/翌日)は+20~50%の特急料金がつくことあり
  • 夜間・土日や、バックアップ/検証環境の新規準備が必要な場合は別途

準備しておきたいもの

  • 修正一覧(URL/場所/修正後テキスト/公開希望日)を1枚に集約
  • 参考スクショ(PC/スマホ両方あると親切)
  • サイトの現状メモ:テーマ名、主要プラグイン、キャッシュ有無、ログイン経路

管理画面は触れる。指示の粒度を揃えてコスト最適化

ブロックエディタや主要プラグインの基礎はわかるオレンジレベルの方は、自分でやればできるが、事故リスクや時間対効果から外注する判断もアリです。
依頼前に「編集方法の特定(例:固定ページ/ブロック/ウィジェット/メニュー/翻訳)」を済ませると、調査工数を抑えられます。

確認ポイント

  • 編集箇所のタイプを明記(例:固定ページ→グループ→ボタン、外観→メニュー、FluentFormsのフィールド名など)
  • 多言語/OGP/構造化データ/フォーム通知など、連動箇所の有無をチェック
  • 検証環境が無い場合、作業時間帯をオフピークに設定
  • キャッシュ/最適化系(LiteSpeed, Autoptimize等)がある場合、作業中の一時停止の許可
  • 改修の履歴ではなく「変更点リスト」の納品を依頼(どこを何のために変えたか)

費用の目安

  • 時間課金3,000~8,000円/時間(個人)・6,000~12,000円/時間(事業者)
  • チケット制(月内5~10リクエスト)で15,000~50,000円が相場
  • 翻訳/多言語の同期、フォームの通知/サンクス設定、OGP画像差し替え等は

準備しておきたいもの

  • 編集箇所の特定メモ(管理画面のパス/スクショ/ブロック階層)
  • 公開チェックリスト:表示/リンク/OGP/フォーム送信/計測イベント
  • リリースノートの雛形(誰向けの変更か、影響範囲、ロールバック方法)

差分単位で発注。チケット化して運用の摩擦をなくす

要件定義や運用経験が豊富な緑レベルの方は、軽微修正は「案件」ではなく「運用タスク」として回します。
Jira/Trello/GitHub Projects等でチケット化し、SLAとリリース手順を決めておくと、発注コストがほぼゼロになります。

確認ポイント

  • 作業種別(テキスト/スタイル/ナビ/フォーム/翻訳/OGP/計測タグ)と影響範囲の明示
  • リードタイムのルール化(例:通常48h/緊急当日、まとめ出しは毎週火曜)
  • 環境分離:ステージング→承認→本番、差分記録とロールバック手順を標準化
  • アクセス設計:権限付与、2FA、共有アカウント禁止、作業ログの保存

費用の目安

  • 月額保守の枠内対応:10,000~50,000円/月(軽微修正〇件まで/時間上限)
  • スポット発注:5,000~20,000円/件(調査/反映/確認/報告を含む最小単位)
  • 夜間/即時/祝日リリース、セキュリティ配慮の高い環境は別途係数

準備しておきたいもの

  • チケット雛形(目的/背景/対象URL/Before→After/影響範囲/検証観点/公開希望)
  • 計測・監視(GA4/タグ/ヒートマップ/アラート)と、公開後の確認フロー
  • ナレッジベース(よくある修正の手順・スクショ・担当範囲)

制作代行の依頼フロー(一般的な流れ)

  1. 修正リストを作成(URL/箇所/修正後テキスト/公開希望日/優先度)
  2. 前提共有(テーマ/プラグイン/キャッシュ/ログイン方法/権限/バックアップの有無)
  3. 見積・スケジュール確認(最小単位、特急の可否、SLA、必要な素材/入稿形式)
  4. ステージングで反映→依頼者確認→本番反映(差分記録・ロールバック手順・キャッシュクリア)
  5. 公開後チェック(表示/リンク/OGP/フォーム/計測)→完了報告(変更点リスト添付)

※ まとめて依頼できる内容は一括にして送ると、ミニマムフィーの重複を避けられます。

文言変更・軽微修正に関するよくある質問

「軽微修正」の範囲ってどこまで?

1~数箇所のテキスト入れ替え、ボタン文言/リンク先変更、メニュー名の調整、フォームのラベル変更、OGPタイトル/ディスクリプション差し替え、CSSの色や余白の微調整などが一般的です。テンプレート改修や新機能追加は別扱いです。

最低料金があるのはなぜ?

実作業が短くても、環境確認・バックアップ・テスト・報告の固定コストが発生するためです。複数件をまとめると、1件あたりのコストを下げられます。

自分で直したいけど壊すのが怖い…安全策は?

ステージング環境で試す、公開前に下書き保存でプレビュー、作業前のバックアップ、キャッシュの一時停止と反映確認の実施が基本。怖い場合はスポット依頼がおすすめです。

当日対応や夜間対応はできますか?

可能な業者もありますが、特急料金や作業時間帯の制限が付くことがあります。SLA(初動と完了目安)を事前に確認しましょう。

まとめ

文言変更や軽微修正は小さく見えて、ちゃんとしている業者ほど実は調査・バックアップ・検証がセットです。費用は最小単位とやり取り回数で決まります。

は「対象と文言を一本化して丸投げ」してスピード重視、オレンジは編集箇所を特定して調査工数を圧縮、はチケット運用で発注コストを限りなくゼロに、が基本の見方です。

「1行だけ直したいのに毎回高い…」という人は、まとめ出し・テンプレ化・公開後チェックの標準化でムダを削れます。
緊急時はSLAとロールバック手順の事前合意が安心。安全第一でいきましょう。

この記事を書いた人
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桐山智行(株式会社H.T.P. 代表)

2007年よりWeb制作に従事し、現在は企業サイトやWordPressの保守・改善支援も行っています。これまで100社以上・500サイトを超える案件を担当し、トラブル対応から集客サポートまで幅広く経験しています。

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