画像が表示されないときの原因と対処(メディア設定/パス/権限)

この記事はこんな人向けです
  • 投稿や固定ページの画像が表示されず、代わりに「×」や空白・説明文(alt)だけが出てしまう
  • メディアに画像はあるのにページには表示されない、もしくはサムネイルだけ壊れている
  • SSL化・引っ越し・プラグイン追加・CDN導入後から表示不具合が始まった気がする

WordPressレベル別 対応難易度

Lv1 Lv2 Lv3 Lv4 Lv5 Lv6 Lv7
レベル判断は、右のレベル表(スマホは画面下)を参考にしてください。

赤:外注推奨 オレンジ:条件付き自力可 緑:自力対応可

画像が表示されないときの全体像と対応方針

画像不表示の多くは「URL/パスの不整合」「ファイル権限/所有者」「メディア生成やキャッシュ/CDN」のいずれかに集約されます。
まずは「どのURLが開けないのか」を特定し、メディア設定 → 直リンク確認 → 権限/サーバー設定 → キャッシュ/最適化の順で切り分けるのが効率的です。
自分のレベルに合わせて、無理せず安全に進めましょう。

画像が表示されないとき ~WordPressレベルごとのおすすめ対応

「状況整理」に集中し、無理に触らない

画像の不表示は、設定やサーバーの細かい部分が関わることが多く、初心者が手探りで触るとかえって長期化しがちです。まずは「外注へ渡す材料」として、次の3点を集めておくのが得策です。

  • 壊れている画像のページURLと、画像そのもののURL(右クリックして「画像を新しいタブで開く」などを押すと画像URLがわかります)
  • いつから起きているかの日付・時刻と、直前に行った操作(SSL化、テーマ/プラグイン変更、移行など)
  • スマホ/PCや別ブラウザでの再現有無、キャッシュ削除やシークレットモードでも同じ状況かどうか

ネットで調べた内容などで「メディア設定」や「.htaccess」をいじる前に、まずは状況メモとスクリーンショットを準備してください。
無理に自力修正を続けるより、材料を揃えて依頼した方が速く・安全に解決するケースがほとんどですので、材料が揃ったら外注を検討することをおすすめします。

メディア設定/URLスキーム/キャッシュまわり

日頃からWordPressを操作している人なら、次のノーリスク寄りのチェックからしてみてください。

  • URL直打ち:壊れている画像のURLをブラウザで直接開く。
    開けないならURL/パスや権限の線、開けるのにページ上でだけ出ないならテーマ/ブロックの出力やキャッシュが疑わしい。
  • メディア設定:設定 > メディアの「アップロードしたファイルを年月ベースのフォルダーに整理」にチェックが付いているか。
    想定と異なるパスになっていないかを確認。(通常は /wp-content/uploads/2025/09/ の形)
  • サイトURLの整合:設定 > 一般の「WordPressアドレス」「サイトアドレス」が https で一致しているか。
    画像URLも https になっているか。http になっている場合、ブロックされていないかも要確認。
  • サムネイル再生成:サイズ追加/テーマ変更後に古いサイズしか存在しないとレイアウト上も存在しないことになる可能性があるため、再生成で揃うかを確認。
  • キャッシュ/CDN:ページキャッシュ/オブジェクトキャッシュ/Cloud系CDNを使っているなら、該当URLをパージ(キャッシュ削除)して再読込。
  • テーマ側の出力:アイキャッチやブロックの表示条件がオフになっていないか、テンプレートで非表示化していないかを画面上の設定から確認。

ここまでで直らない場合、内部のファイル権限・所有者、 .htaccess/WAF、移行時のURL置換ミスの可能性が高まります。
不安を感じた段階で、外注に切り替える判断が安全です。

パス/権限/サーバー層と最適化連携を精査

サーバー/CLI操作に慣れているなら、下記の順でロスなく詰めましょう。

  • パスの実在確認:サーバー上の /wp-content/uploads/年/月/ に対象ファイルが物理的にあるか。大文字小文字差(Linuxのケース感度)や全角/半角・スペース混在にも注意。
  • 権限・所有者:uploads配下は一般的に ディレクトリ: 755 / ファイル: 644 相当、Webサーバーユーザーが所有。
    パーミッション過剰制限やオーナー不一致で403/404になることがある。
  • .htaccess/サーバールール:uploads直下に独自ルール(ホットリンク防止・BASIC制限・MIME/Rewrite)がないか。
    Nginx系は location の静的配信やWebPリライトルールの干渉も確認。
  • 移行由来のURL置換漏れ:DB内の添付メタ(_wp_attached_file/_wp_attachment_metadata/srcset)やシリアライズ配列のURLが旧ドメイン/旧パスのままになっていないか。
  • 最適化プラグイン/形式変換:WebP/AVIF変換や遅延読み込みのプレースホルダーが404になっていないか。
    変換ストレージ(S3等)連携や署名URL/期限切れ、CORS応答ヘッダ不備も併せて検証。
  • CDN連携:オリジンにあるのにCDNだけ404/古いまま…はキャッシュキー/リライト条件の不整合が典型。パス正規化と強制パージで差分を解消。
  • テーマ/ブロックのサイズ指定:登録済みの中間サイズが存在せず srcset から弾かれている、またはクロップ必須指定で未生成のため非表示…などの設計起因も点検。
  • WAF/ModSecurity:特定拡張子やクエリ(?itok= 等)を誤検知してブロックしていないか。該当ルールのみ一時緩和して再検証。
  • ログ:アクセスログ/エラーログで該当URLのステータス(404/403/301ループ)と原因を特定。
    必要に応じて一時的にデバッグログを有効化し、メディア関連のNotice/Warningを拾う。

原因が複合することも多いので、1つ直したら都度ブラウザキャッシュとCDNをパージして再確認を徹底すると早いです。

画像が表示されないときに外注する場合のポイント

「技術的に不安がある」「商機を逃したくない」なら早めに専門家へ。費用感・流れ・準備物をまとめました。

項目ポイント
費用の目安 ・状況診断/切り分け(1~2時間):10,000~30,000円
・権限/所有者/.htaccessの是正:20,000~50,000円
・移行由来のURL置換/サムネ再生成:30,000~80,000円
・CDN/最適化/外部ストレージ連携の調整:30,000~100,000円 目安
依頼の流れ 1. 症状の共有(壊れているページURL・画像直リンク・発生日・直前の変更)
2. 見積/作業計画(影響範囲とロールバック方針を明示)
3. バックアップ取得 → 実作業(設定是正/キャッシュ整理/生成し直しなど)
4. 動作確認(PC/スマホ/別ブラウザ・CDN経由)→ 納品報告
準備しておくと便利 ・WordPressログイン情報(編集者以上)
・サーバー管理パネル/FTP/SSHの情報(読み取り可で十分な場合あり)
・CDN/画像最適化サービスの管理画面アクセス(利用中のみ)
・再現URL一覧(5件程度)と、OK/NGの比較例
・サイトを変更した履歴(SSL化/移行/テーマ変更/プラグイン追加の日時)
まとめ

画像が出ない原因は「URL/パス」「権限/所有者」「生成・キャッシュ/CDN」に大別できます。まずは壊れている画像の直リンクが開くかで道筋を分け、原因を特定していきましょう。

は材料集めに徹する、オレンジは基本確認まで、はサーバー層まで精査がおすすめです。

売上に直結するページや移行直後の不具合は、長引かせるほど機会損失が大きいテーマです。迷ったら早めに相談して、安全に最短で直しましょう。

この記事を書いた人
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桐山智行(株式会社H.T.P. 代表)

2007年よりWeb制作に従事し、現在は企業サイトやWordPressの保守・改善支援も行っています。これまで100社以上・500サイトを超える案件を担当し、トラブル対応から集客サポートまで幅広く経験しています。

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