ホームページ制作の費用内訳と外注相場【規模別の料金目安付き】
この記事はこんな方におすすめ
- ホームページ制作の外注費用相場と内訳を、規模別・依頼範囲別でだいたい掴みたい人
- 依頼前の準備物(目的・要件・素材・運用体制)を確認してムダな追加費用を避けたい人
- 見積比較やスケジュールの進め方で、失敗しにくいコツを知りたい人
本記事の料金レンジは、2025年末時点の相場をもとにしています。
今後の物価や制作体制の変動により価格帯が変わる可能性がありますが、最新トレンドを踏まえて随時アップデートしていきます。
WordPressレベル別 読みどころガイド
赤:外注依存度「高」 オレンジ:外注依存度「中」 緑:外注依存度「低」
右のレベル表(スマホは画面下)を参考に、記事内の「赤・オレンジ・緑」のパートを読み分けてください。
※「外注依存度」とは、作業や確認を自分でどこまで対応するか、もしくは外注に任せるかの度合いを示しています。
ホームページ制作 外注費用に関する基本
ホームページ制作の費用は「依頼範囲(デザイン/実装/原稿/写真/機能)」「外注依存度(ディレクション)」「納期」「品質基準」で大きく変わります。
まずは目的・KPI・期限・予算上限を決め、要件と素材の有無を明確にして見積もり精度を上げるのが理想です。
表示速度や計測タグ、問い合わせ導線など運用面の前提も揃えると、後の手戻りコストを抑えられます。
ホームページ制作の料金レンジ(2025年末時点の目安)
- 小規模サイト(~10ページ):10万~100万円程度
- 中規模サイト(10~50ページ):30万~300万円程度
- 大規模サイト(50ページ~):100万~500万円以上
特にWordPressで構築する場合の相場を知りたい場合は、「2026年版 WordPress制作代行の料金相場」は、こちらの記事でレベル別に整理しています。
外注費用の目安 ~WordPressレベルごとの確認ポイント
丸投げOKだが前提は固める
制作の専門用語や手順に不慣れな赤レベルの方は、無理に細かい指示は出さず、「サイトの目的・納期・予算上限」を明確にして業者の提案力を活かすのが一番スムーズに進みます。
相場の幅が広く見えるのは、原稿や写真の有無、テーマ流用かオリジナルか、予約/会員/多言語といった追加機能の差からくるケースが大半です。
最初は小さく始めて、公開後に拡張していく流れで進めると、初期費用のブレを抑えられます。
確認ポイント
- 目的とゴール(問い合わせ数UP/採用応募/資料DLなど)を1~2行で伝える
- 納期の優先度(最短・品質・予算のどれを優先?)を共有
- 好き/苦手の参考サイトを2~3件、理由つきで提示
- 見積もりは「一式」ではなく作業内訳を依頼(比較・調整がしやすい)
- 公開後の更新頻度/体制(自社更新か、月次保守か)を先に決めておく
費用の目安
- 小規模(5~10ページ):10~50万円目安
- 原稿・写真を用意していない場合や緊急納期は割高に
- オリジナルデザイン/撮影/ライティングを含めるとさらに加算
準備しておきたいもの
- 会社ロゴ・ブランドカラー・パンフ等の既存素材
- ページ構成の叩き台(トップ/サービス/実績/問い合わせ など)
- サーバー契約状況/ドメイン/メール運用の希望
要件を書いて、抜け漏れの後追い工数に注意
オレンジレベルの方は、工数と費用の妥当性を部分的にチェックできます。
ただし、Must/Should/Won’tを曖昧にしたままだと、後からの追加対応が発生し、トータル費用が膨らみがちです。その場合は、最小構成で一度公開→改善のサイクルがわかりやすいです。
確認ポイント
- 要件仕分け:Must(必須)/Should(優先度中)/Won’t(今回はやらない)
- 現状メモ:WP/PHPバージョン、使用テーマ、主要プラグイン、既存不具合
- 非機能要件:表示速度、Core Web Vitals(LCP/CLS/INP)の目標
- 計測・マーケ:GA4/広告タグ/コンバージョン定義、OGP/スキーマ方針
- 検証範囲:対象ブラウザ/端末、ステージング運用、リカバリー手順
費用の目安
- 中規模(10~20ページ):50~120万円目安
- 予約・会員・検索・多言語などの機能追加は内容次第で大幅増
- 既存テーマ流用/素材支給/要件明確化でコスト最適化
準備しておきたいもの
- ワイヤーフレーム(Figma/手書きOK)+参考サイトの「どこが良いか」注釈
- 原稿と写真のドラフト→最終の2段階運用
- 公開後の運用計画(更新担当・頻度・保守範囲・SLA目安)
仕様で発注し、差分で見積もる。単価を自分で最適化
要件定義や運用経験がある緑レベルの方は、発注範囲を仕様単位で切り出し、差分(変更点)の見積妥当性までチェック可能。
「デザインのみ」「API連携のみ」「マイグレーションのみ」など分離発注でコスト管理がしやすくなります。
確認ポイント
- 要件票:画面一覧・状態遷移・入力定義・権限・非機能(速度/可用性/セキュリティ)
- データ移行:旧サイトからの移管方式(CSV/WP-CLI/API)、URL設計とリダイレクト
- 品質基準:受入条件、ブラウザ/端末表、パフォーマンス閾値、障害時の連絡/復旧手順
- 運用:Git/ブランチ戦略、CI/CD、差分管理、脆弱性対応ポリシー
費用の目安
- デザイン一式:15~50万円
- 機能追加(要件明確):15~150万円(要件次第で振れ幅大)
- 移行/速度チューニング/監視導入などは、作業粒度で積算
準備しておきたいもの
- リポジトリアクセス、ステージング/本番のデプロイ手順(自動化が望ましい)
- 計測/監視要件(GA4/広告/ヒートマップ/ログ収集)、運用ダッシュボード
- ガバナンス(プラグイン追加基準、WAF/CDN方針、バックアップ/復旧訓練)
制作代行の依頼フロー(一般的な流れ)
- 目的・KPI・期限・予算上限を共有(1~2段落で簡潔に)
- 前提情報を提示(環境・既存課題・素材・担当体制)※レベル別の準備は上の「確認ポイント」を参照
- 見積/提案を受領(作業内訳・前提条件・除外範囲・納期案・検証範囲を明記)
- ステージングで実装→検証→本番反映(差分記録・ロールバック手順・計測確認をセットで実施)
- 納品/引き継ぎ(成果物一式・変更点リスト・運用手順・SLA・保守開始時期の確定)
※ 最小構成で先に公開→計測→改善を回すと、費用とスケジュールのブレを最小化できます。
外注費用に関するよくある質問
なぜ同じページ数でも見積もりがこんなに違うの?
原稿/写真の有無、デザインの自由度、機能追加(予約/会員/検索/多言語)や納期、品質基準(速度/検証/保守)で工数が変わるためです。WordPressレベルにより、ディレクション費も変わってくる場合もあります。内訳と前提条件を揃えて比較しましょう。
ドメインやサーバーは自分で用意したほうが安い?
レンタルサーバーでも自社で契約すればランニングは最適化しやすい一方、初期設定/移行/セキュリティ対応などが必要な場合は、その工数は別途必要です。セット提供の方が初期は楽な場合もあります。
制作費0円・月額制のサービスはお得?
「初期費用ほぼ0円・月額5,000~10,000円」のような月額制サービスは、キャッシュ負担を抑えやすい一方で、最低契約期間(1年以上など)が設定されているケースが多いです。 期間内に解約すると、残りの月額の一部~全額が解約金として請求されることもあるため、契約前に必ず条件を確認しましょう。 長く運用する前提なら、総額としては「買い切り構築+軽めの保守」より高くなるケースも少なくありません。契約終了後にサイトデータを引き継げず、資産として残りにくいプランもあるので注意が必要です。
原稿や写真が用意できていない場合は?
ライティング・撮影or素材の追加費用が発生します。まずはドラフト原稿と必要カットのリストや写真素材だけでも用意すると、提案精度が上がり総額を抑えやすくなります。
短納期はどのくらい加算されますか?
明確には決まっていませんが、費用の30%~50%ほど加算される傾向にあります。体制増員や夜間/休日対応が必要になるため割増が一般的です。要件を最小化して段階的な公開に切り替えると、急ぎでも費用を小さくすることが可能です。
ホームページ制作の外注費用は、依頼範囲・外注依存度・納期・品質で決まります。まずは前提を固め、最小構成で公開→改善がベストな進め方です。
赤は丸投げ前提で相場の幅が大きい、オレンジは要件の粒度次第で最適化可能、緑は仕様と差分で費用コントロールできる、これが基本の見方です。
安すぎる見積もりは、後からの追加請求や品質低下のリスクがあるため、作業内訳・前提・検証範囲を揃えて比較をすることをおすすめします。公開後の保守/改善も含めてパートナー選定を行いましょう。
迷ったら早めに相談し、要件の整理から一緒に進めると、ムダな工数とコストを抑えられます。

