フリーランスに依頼した場合のWordPress制作料金表

この記事はこんな方におすすめ

  • フリーランスに依頼した場合のWordPress制作料金表と相場感をつかみたい方
  • 自社の状況に合わせて、どこまで自分で準備してどこから外注すべきか判断したい方
  • 「wordpress 制作料金表 フリーランス」で調べても結局いくらか不明で、実務目線の目安と進め方を知りたい方

WordPressレベル別 読みどころガイド

Lv1 Lv2 Lv3 Lv4 Lv5 Lv6 Lv7

赤:外注依存度「高」 オレンジ:外注依存度「中」 緑:外注依存度「低」

この記事はあなたのWordPressレベルによって見解が異なります。
右のレベル表(スマホは画面下)を参考に、記事内の「赤・オレンジ・緑」のパートを読み分けてください。
※「外注依存度」とは、作業や確認を自分でどこまで対応するか、もしくは外注に任せるかの度合いを示しています。

フリーランスの制作料金表に関する基本

フリーランスのWordPress制作費は「依頼範囲」「外注依存度」「スケジュール」の3要素で大きく変わります。
同じサイトでも、原稿や写真の用意、要件の明確さ、テスト体制の有無、またフリーランス制作者のスキルによっても見積もりは上下します。
まずは目的と優先度を整理してから相談することで、ムダの少ない見積もり=現実的な料金表に近づきます。

制作料金表 ~WordPressレベルごとの確認ポイント

“丸投げOK”だけど前提は固めよう-費用ブレを小さくするコツ

操作に不安がある赤レベルの方は、制作~公開までをフリーランスに任せたほうが良いケースが多いです。ただし、丸投げ自体は可能ですが、「目的・納期・予算上限」は最初に言語化して共有しましょう。ここが曖昧だと、見積もりは広めに出がちで、後から追加費用が膨らむこともあります。

確認ポイント

  • サイトの目的とKPI(問い合わせ・資料DL・採用応募 など)を1~2行で
  • 希望納期と優先度(納期重視 or 品質重視)をはっきり伝える
  • 参考サイト2~3件と「好き/苦手」の理由、禁止したい表現を共有
  • 更新運用は自分でやるか、保守を依頼するか(公開後の費用に直結)
  • 連絡手段と対応時間、初動(SLA相当)の取り決め
  • 契約と支払い:着手金の有無、検収基準、キャンセル時の清算

費用の目安(料金表イメージ)

  • テンプレ活用・5~8ページ:10~40万円
  • オリジナルデザイン・8~12ページ:20~100万円
  • LP単発(1ページ・計測込み):10~40万円
  • 文章作成/写真素材の用意が必要な場合:+3~20万円(ボリューム次第)
  • 想定時給/日当の目安:時給3,000~8,000円/日当2.5~7万円(スキルと稼働確保次第)

準備しておきたいもの

  • 会社ロゴ・ブランドカラー・既存パンフや写真
  • ざっくりサイトマップ(トップ/サービス/実績/ブログ/問い合わせ)
  • サーバー契約状況(新規か既存か)、独自ドメインの有無

内訳の妥当性を見てコストを最適化

テーマ設定や軽微な修正は自分で対応できるオレンジレベルの方は、Must/Should/Won’tで要件を仕分けし、フリーランスには「外せないコア部分」に集中してもらうとコスパが上がります。検証観点を事前に箇条書き化しておくと、やり直しが減って結果的に安くなります。

確認ポイント

  • 現状環境メモ:PHP/WordPressバージョン、使用テーマ、主要プラグイン一覧
  • 非機能要件:表示速度、CLS/INP目標、画像最適化、キャッシュ方針
  • 計測:GA4・広告タグ・CV計測の設定範囲
  • 検証体制:ステージングの有無、対応ブラウザと端末、テスト観点
  • 納品物:ソース一式、差分リスト、ロールバック手順、運用マニュアル
  • 契約形態メモ:請負/準委任のどちらか、成果物の著作権/二次利用範囲

費用の目安(料金表イメージ)

  • 10~20ページ・機能なし(お問い合わせ程度):20~60万円
  • 会員/予約/検索などの機能追加:+10~80万円(要件次第)
  • デザインのみ or コーディングのみ分業:各10~40万円
  • 日当/時給レンジ(経験者):日当4~8万円/時給4,000~12,000円

準備しておきたいもの

  • ワイヤーフレーム(Figma/miro/手書きOK)と参考サイトの良い/悪い点コメント
  • 原稿と画像のドラフト→最終の2段階スケジュール
  • テスト観点メモ(フォーム送信、検索、絞り込み、モバイル表示、速度)

仕様で発注、差分で見積-チーム化も視野に費用を制御

要件定義・運用経験があり、役割分担ができる緑レベルの方は、仕様単位で依頼し、差分見積で精度を上げます。必要に応じてデザイナー/コーダー/開発者を分け、個々の単価を最適化。Git運用や自動デプロイを導入すると、長期的なコストも下がります。

確認ポイント

  • 要件票:画面一覧/状態遷移/入力定義/権限/非機能(速度・可用性・セキュリティ)
  • データ移行範囲:旧サイト→新環境(CSV/REST API/WP-CLI)
  • テスト方針:受け入れ基準、端末表、パフォーマンス基準、バグ報告フォーマット
  • 運用:ブランチ戦略、コードレビュー、差分管理、SLA/保守体制
  • NDAや再委託可否、制作物の権利帰属(デザイン/コード/写真/文章)

費用の目安(料金表イメージ)

  • デザイン一式:10~40万円(テンプレ活用/ガイドライン有で圧縮可)
  • 機能追加(要件明確):10万円~(会員/検索/決済/外部API連携など)
  • 移行・自動化(CI/CD・監視・計測):5~40万円
  • 単価イメージ:デザイナー時給3,500~8,000円、フロント4,000~10,000円、バックエンド5,000~12,000円

準備しておきたいもの

  • Gitリポジトリ、ステージング/本番のデプロイ手順(可能なら自動化)
  • 計測タグとイベント設計(GA4/広告/ヒートマップ)、モニタリング要件
  • 更新ポリシー/プラグイン追加基準/脆弱性対応の方針メモ

制作代行の依頼フロー(一般的な流れ)

  1. 目的・KPI・期限・予算上限を共有(1~2段落で簡潔に)
  2. 前提情報を提示(環境・既存課題・素材・体制)※レベル別準備は上の確認ポイントを参照
  3. 見積/提案を受領(作業内訳・前提・除外範囲・納期・検証範囲の明記)
  4. 契約/着手金(必要に応じて)→ステージングで実装→検証→本番反映
  5. 納品/引き継ぎ(成果物一式・変更点リスト・運用手順・保守開始時期)
  6. 請求/支払い(検収条件と支払サイトを事前合意しておくとトラブルが減ります)

※ 見積もりブレの多くは「前提の共有不足」。素材・要件の粒度・テスト観点を整えてから依頼するとスムーズです。

フリーランス依頼に関するよくある質問

制作会社と比べて、フリーランスのメリット/デメリットは?

メリットはコストとスピードです。ライン構成がシンプルで意思決定が速い傾向があります。一方で、繁忙期のリソース確保や病欠時の代替が弱いことが挙げられます。要件が重めなら分業体制を作る/保守のバックアップ先を用意するのが安心です。

成果物の著作権やソースコードの扱いは?

デザイン/写真/文章/コードそれぞれで権利が異なるため、見積書か契約書で「権利帰属」「再利用可否」「クレジット表記」「引き継ぎ方法」を明文化しましょう。アイコンやフォントのライセンス範囲も要確認です。

請負と準委任、どちらで契約すべき?

「完成」が基準の請負は検収ラインが明確で、成果物ベースの案件に向きます。仕様が流動的なら準委任で稼働ベースがおすすめ。どちらでも、受け入れ基準や変更時の精算ルールを決めておくのがコツです。

安すぎる見積は大丈夫?

前提の抜けや作業の過小見積が潜んでいる場合があり、後からの追加請求や途中停止のリスクもあります。また、未経験から来る見積もりミスも考えられます。相見積もりは「作業範囲・納期・検証範囲」を揃えて比較しましょう。

まとめ

フリーランスのWordPress制作料金は、依頼範囲と外注依存度で上下します。料金表はあくまで「前提付きの目安」だと理解しておくのがコツです。

は丸投げ前提で幅広い、オレンジは内訳を見て最適化可、は仕様と差分で厳密にコントロールという基本の見方で読み解きましょう。

迷ったら、まずは最小構成で見積もり→段階追加の流れで。素材と要件の整理が最強のコストダウンです。
早めに専門家へ軽く相談し、ブレの少ない前提で進めるのが結局いちばんの近道です。

この記事を書いた人
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桐山智行(株式会社H.T.P. 代表)

2007年よりWeb制作に従事し、現在は企業サイトやWordPressの保守・改善支援も行っています。これまで100社以上・500サイトを超える案件を担当し、トラブル対応から集客サポートまで幅広く経験しています。

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