PHPバージョンアップ後に出るエラーの直し方と依頼範囲

この記事はこんな人向けです
  • WordPressのPHPを更新したら、画面が真っ白・エラー表示になった
  • 管理画面にも入れず、どこを直せばいいか分からない
  • 自分で直すべきか、業者に頼むべきか迷っている

WordPressレベル別 対応難易度

Lv1 Lv2 Lv3 Lv4 Lv5 Lv6 Lv7
レベル判断は、右のレベル表(スマホは画面下)を参考にしてください。

赤:外注推奨 オレンジ:条件付き自力可 緑:自力対応可

PHPバージョンアップ後のエラー対応方針

PHPのバージョンアップは、サイト高速化やセキュリティ強化のために欠かせません。
しかし、古いテーマやプラグインが非対応だと、更新直後にエラーや画面真っ白になることもあります。
焦らずレベルに合わせて、落ち着いて原因を整理していきましょう。

PHPエラー発生時 ~WordPressレベルごとのおすすめ対応

原因調査は専門家に任せよう

PHP更新直後に「Critical Error」「500 Internal Server Error」「画面が真っ白」などが出ている場合、正直、赤レベルの方の手に負える範囲ではありません。
古いテーマやプラグインのコードが新しいPHP構文に対応しておらず、内部でエラーを起こしている可能性が高いです。

管理画面に入れない状態だと、修正ファイルにアクセスするにもFTP操作が必要になります。ここを誤ると、サイトが完全に動かなくなることも。

この段階でやるべきことは、「PHP更新前後に何をしたか」を整理することです。
サーバー会社の管理画面からPHPバージョンを確認し、更新日時と合わせてメモしておきましょう。
その情報を外注先に伝えるだけで、原因特定が格段に早まります。

「とりあえず触ってみよう」とするより、早めに専門業者へ相談するほうが被害を最小限に抑えられます。

ログやプラグインの確認で切り分け可能

ある程度WordPressを触った経験があるオレンジレベルの方なら、まずは「どのファイル・プラグインでエラーが出ているか」を特定してみましょう。

サーバーのエラーログ(error_log)や、WordPressのデバッグモード(wp-config.phpのWP_DEBUG)をオンにして原因を表示させると、エラー箇所が確認できます。

「Call to undefined function」「Deprecated」などの表記があれば、非対応関数を呼び出していることが多いです。
該当プラグインやテーマを一時的に停止(FTPで/plugins/フォルダ名を変更)してみて、エラーが消えるか確認しましょう。

ただし、直接ファイルを編集するのはリスクが高いため、エラー箇所が特定できた段階で業者に引き継ぐのも賢明です。
「どのプラグインで止まっているか」を伝えるだけでも、対応コストを抑えられます。

コード修正・PHP互換確認まで対応可能

開発経験があるなら、具体的な修正対応も可能です。
PHP8以降では構文変更や関数の廃止が多く、エラー原因を探るにはエラーログの分析が欠かせません。

例えば、create_function()やeach()のような古い構文を使っているテーマ・プラグインは、新しい書き方に書き換える必要があります。
また、ファイル内で未定義の変数を参照している場合などもエラー原因になりやすいです。

修正時は必ずバックアップを取ってから作業すること。
ローカル環境やステージング環境でテストしてから本番反映すれば、万一の不具合も防げます。

上級者であっても、時間がかかる場合や商用サイトの場合は外注したほうが効率的な場合も。
修正箇所が複数に及ぶと、コストよりも“時間を買う”判断でも検討していきましょう。

PHPエラーを外注する場合のポイント

「どのプラグインが悪いのか分からない」「自分で直す時間がない」というときは、専門業者に任せるのが最短ルートです。
作業内容によって費用は変わりますが、相場感を押さえておきましょう。

項目ポイント
費用の目安 ・軽度なエラー修正(1~2ファイル)は 5,000円~10,000円前後
・複数プラグインの非互換対応は 15,000~30,000円程度
・PHP7→8対応など大規模改修は 50,000円~ 見ておくと安心
依頼の流れ 1. どんなエラーが出ているかを整理(スクショ・発生日時など)
2. 業者に共有して見積もりを受け取る
3. 修正作業 → 動作確認 → 納品(通常1~3営業日程度
準備しておくと便利 ・サーバーのログイン情報(FTP・phpMyAdmin)
・使用テーマ/プラグインの一覧
・PHP更新前後の変更履歴
・問題発生時のスクリーンショットやメモ
まとめ

PHPバージョンアップ後のエラーは、知識レベルで対応範囲が大きく変わります。

は外注推奨、オレンジはログ確認まで、は修正も可だがバックアップ必須、これが基本スタンスです。

「時間がない」「原因が複雑そう」と感じたら、迷わず専門家に相談を。
下手に触るよりも早く、安全に解決できます。

この記事を書いた人
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桐山智行(株式会社H.T.P. 代表)

2007年よりWeb制作に従事し、現在は企業サイトやWordPressの保守・改善支援も行っています。これまで100社以上・500サイトを超える案件を担当し、トラブル対応から集客サポートまで幅広く経験しています。

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