古いWordPressテーマをリニューアルする際の注意点

この記事はこんな人向けです
  • 長年同じテーマを使っており、そろそろデザインを一新したいと感じている
  • テーマを変えたいけど、サイトが壊れるのが怖くて手を出せない
  • WordPressをリニューアルしたいが、どこから手をつけるべきかわからない

WordPressレベル別 対応難易度

Lv1 Lv2 Lv3 Lv4 Lv5 Lv6 Lv7
レベル判断は、右のレベル表(スマホは画面下)を参考にしてください。

赤:外注推奨 オレンジ:条件付き自力可 緑:自力対応可

古いWordPressテーマをリニューアルする際の全体像と対応方針

古いテーマのまま放置すると、デザインだけでなくセキュリティやSEOにも悪影響が出ることがあります。
ただし、テーマ変更はWordPressの中でも慎重さが求められる作業です。
現在の環境やカスタマイズ状況を把握したうえで、リニューアルを進めるのが安全です。

テーマリニューアル時のWordPressレベルごとのおすすめ対応

バックアップ必須。無理せず外注が安全

古いテーマをいきなり削除・置き換えると、レイアウト崩れや機能停止などのトラブルが起こるリスクがあります。特にウィジェット構成やプラグイン依存のテーマでは、設定が引き継がれないことも珍しくありません。

赤レベルの方が最初にやるべきことは、サイト全体のバックアップです。サーバーの自動バックアップがある場合でも、自分で念のため取っておくのが理想です。

また、テーマを新しくする場合、子テーマの概念やfunctions.phpの扱いを理解していないと、簡単に不具合を生みます。
「デザインを変えたい」だけなら、デモサイトの作成やテスト環境で試してから外注業者に相談するのが安全です。

もし古いテーマが既に開発終了している場合、コード内に古い書き方が残っていることもあり、自力で修正するのは難易度が高めです。費用はかかりますが、ここは専門家に任せたほうが結果的に早くて安心です。

ステージング環境での検証がカギ

ある程度WordPressに慣れているオレンジレベルの方でも、テーマのリニューアルは慎重さが求められます。いきなり本番環境で切り替えるのは危険です。

おすすめは、ステージング環境(テスト用の複製サイト)で事前に検証することです。XserverやConoHaなどのレンタルサーバーでは簡単に複製環境を作れます。

特に注意したいのは次の3点です。

  • テーマ切り替え後、固定ページや投稿ページのレイアウトが崩れていないか
  • functions.phpやカスタムCSSで上書きされていないか
  • プラグインの動作に不具合が出ていないか

また、テーマを最新バージョンに更新したら、古いショートコードやウィジェットが非推奨化されていることもあります。不要になったコードは放置せず整理しておきましょう。

ここまで確認して問題なければ、本番反映時のリスクは大幅に下がります。

テーマ構造と互換性を意識して設計

カスタマイズ経験が豊富なら、テーマ更新を機に構造そのものを見直すチャンスです。特にブロックテーマ(FSE)への移行を検討している場合、従来のテンプレート構成とは異なる点を理解しておきましょう。

具体的には、テンプレート階層functions.phpの依存関係CSSの命名ルールを再整理しておくことで、後々の保守性が高まります。

リニューアル時は「どの部分を再利用し、どこを新しくするか」を明確に区別するのがコツです。特に独自関数やカスタム投稿タイプを多用している場合は、動作確認を徹底しましょう。

SEO観点では、テーマ変更後のURL構造やパンくずリストの仕様も要チェック。意図せずURLが変わってしまうと、検索順位に影響を及ぼすことがあります。

上級者でも、デザイン・構造・SEOを同時に最適化するのは大仕事。長期的に運用するなら、専門の制作パートナーと分担して進めるのが効率的です。

WordPressテーマをリニューアルするときに外注する場合のポイント

「古いテーマを安全に新しくしたい」「途中まで触ったけど崩れた」という場合は、外注するのが確実です。
費用や流れを事前に把握しておくとスムーズに進みます。

項目ポイント
費用の目安 ・テーマ乗り換えのみなら 30,000円~50,000円前後
・デザインリニューアル+機能調整込みなら 80,000円~200,000円程度
・FSE(フルサイト編集)テーマ移行は内容により変動
依頼の流れ 1. 現在のテーマ・プラグイン環境を共有
2. 新テーマ案と見積もりを確認
3. ステージングで動作検証→本番反映
4. 最終確認・納品
準備しておくと便利 ・利用中のテーマフォルダ一式(バックアップ)
・プラグイン一覧とバージョン情報
・希望するレイアウト参考サイトのURL
・リニューアル目的(デザイン改善/機能見直し/速度向上など)
まとめ

テーマのリニューアルは「見た目を変える作業」ではなく、「サイトの土台を見直すプロジェクト」です。

は外注推奨、オレンジはテスト環境必須、は構造理解が前提と考えると判断しやすいです。

古いテーマを安全に刷新すれば、セキュリティもSEOも改善します。焦らず計画的に進めていきましょう。

この記事を書いた人
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桐山智行(株式会社H.T.P. 代表)

2007年よりWeb制作に従事し、現在は企業サイトやWordPressの保守・改善支援も行っています。これまで100社以上・500サイトを超える案件を担当し、トラブル対応から集客サポートまで幅広く経験しています。

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