Contact Form 7のデザイン修正を外注する場合の費用感
この記事はこんな方におすすめ
- Contact Form 7の見た目を整えたいが、テーマやCSSのどこを直せばよいか分からない
- 送信率を上げるために、UI改善・バリデーション表示・エラーメッセージのデザインを最適化したい
- 外注する場合の費用感や、依頼前に準備すべき情報・素材を知りたい
WordPressレベル別 読みどころガイド
赤:外注依存度「高」 オレンジ:外注依存度「中」 緑:外注依存度「低」
右のレベル表(スマホは画面下)を参考に、記事内の「赤・オレンジ・緑」のパートを読み分けてください。
※「外注依存度」とは、作業や確認を自分でどこまで対応するか、もしくは外注に任せるかの度合いを示しています。
Contact Form 7のデザイン修正に関する基本
CF7のデザイン崩れは、テーマの汎用CSS・プラグインの競合・フォームHTMLの構造の3点に集約されます。
優先度は「送信率に効くUI→エラー表示→入力補助→微修正」の順で考えると効果が出やすいです。費用は要件の粒度と検証範囲で変動するため、現状スクショと「理想の見た目」の画像をセットで提示すると見積もりの精度が上がります。
CF7デザイン修正 ~WordPressレベルごとの確認ポイント
まずは「直したいイメージ」を共有
赤レベルの方は、自力での修正はなるべく避けて、「現状の困りごと」と「理想の見た目」を画像やURLで外注先へ伝えるのがコスパが良いです。CF7はテーマの既存スタイルに強く影響されるため、CSSだけでなくフォームの構造見直しや、確認画面・完了画面の導線改善が効きやすいです。スマホで入力しやすいサイズ・余白・タップ領域の最適化は、送信率に直結します。
確認ポイント
- 「何が気になる?」を3つまで:例)入力欄の高さがバラバラ/必須の赤字が見づらい/スマホで押しにくい など
- 完成イメージの参考:スクショや他サイトのフォーム例を2~3つ共有
- 送信後の動き:同一ページでメッセージ表示か、サンクスページへ遷移か
- 問い合わせ分類:必須・任意の基準、プライバシーポリシーの同意方法
- スパム対策:reCAPTCHAや承認チェックの有無、営業避けの文言など
費用の目安
- 見た目の微調整のみ:1.5万~3万円
- 入力支援(プレースホルダ/フォーカス時スタイル/エラー表示改善):3万~6万円
- UI再設計(項目整理・2カラム→1カラム化・送信率改善提案含む):6万~12万円
- 送信後導線(サンクスページ作成・計測設定含む):2万~5万円
準備しておきたいもの
- 現状フォームのURLと、気になる点が分かるスクショ(PC/スマホ)
- 理想の参考フォームURLや画像(どこが良いかを一言メモ)
- 問い合わせ種別の整理(必須項目/任意項目/不要項目)
- 送信後の案内文、サンクスページの文面(仮でOK)
原因の切り分けを一緒にやる。抜け漏れに注意
オレンジレベルの方は、テーマCSS・CF7出力・追加プラグインのどこを修正すれば良いのかを、検証ツールでざっくり掴めます。とはいえ、「見た目OKでもアクセシビリティや計測が未対応」という抜け漏れが起きがちです。ラベルと入力欄の関連付け、エラーの読み上げ、フォーカスリング、Tab移動順などはチェックしたいポイントです。
確認ポイント
- 競合CSSの洗い出し:テーマのフォーム系スタイル(input, select, textarea, button)と、ユーティリティの重なり
- フォーム構造:label/for の対応、fieldset/legend の使用可否、必須表示の一貫性
- エラー表示:バリデーションメッセージの位置・色・余白、スクリーンリーダー対応
- UI改善:ラジオ/チェックボックスの見やすさ、ファイル添付・日付・セレクトの操作性
- 計測設定:GA4の送信イベント、サンクスURL遷移、広告タグの発火確認
- スパム対策:reCAPTCHA(v3/v2)、承認チェック、ハニーポット
費用の目安
- スタイル競合の是正(テーマ側の影響を回避):3万~8万円
- アクセシビリティ改善(ラベル関連付け・フォーカス・読み上げ配慮):5万~12万円
- 計測・サンクス導線の最適化(CVイベント、二重発火防止含む):3万~6万円
- 多フォーム対応(複数ページで同一ルック&フィールへ統一):8万~20万円
準備しておきたいもの
- 使用テーマ名/子テーマの有無/主要プラグイン一覧(フォーム系があれば明記)
- 現状のCF7ショートコードと、フォームテンプレのテキスト(コピーでOK)
- GA4・広告タグの状況(GTMの有無、計測要件の簡易メモ)
- 対象ブラウザ・端末の範囲(最低限の検証対象)
仕様で発注し、差分で見積もる。再利用前提で設計
緑レベルの方は、デザイン指針(Design Token)とフォーム設計ガイドを用意し、CF7の出力を最小限に保ちつつ、共通クラスで再利用できるCSSを別ファイル化。フォーム要素の状態(default/hover/focus/error/disabled)とUIパターン(1カラム/2カラム/同意チェック/補助注釈)をカタログ化すると、保守コストが激減します。将来的なブロックエディタ・別フォームプラグインへの移行も視野に。
確認ポイント
- UIガイド:入力コンポーネントの状態定義、エラーメッセージ仕様、i18n対応
- スタイル分離:フォーム専用のCSS/JSを独立、テーマ更新の影響を受けにくくする
- アクセシビリティ:ARIA属性、エラー連動のライブリージョン、Tab順序、コントラスト比
- 計測仕様:送信成功・失敗・バリデーション発火・放棄(abandon)イベント
- スパム対策と可用性:reCAPTCHA閾値、ハニーポット、投稿制限、ログ保存・監視
- 品質保証:ブラウザマトリクス、レスポンシブ基準、E2Eテスト観点
費用の目安
- フォームUIガイド+共通CSS整備(1~2種のフォーム適用):5万~10万円
- 複数フォーム横断の統一・計測・アクセシビリティ適合:10万~20万円
- 要件が固いほど振れ幅は小さく、差分見積もりで明確化可能
準備しておきたいもの
- Figmaのスタイルガイド(または既存のデザイントークン定義)
- 検証要件(対象端末・支援技術・パフォーマンス目標・WCAG水準の目安)
- GTM/GA4のイベント設計書、サンクス遷移仕様、二重送信防止ルール
制作代行の依頼フロー(一般的な流れ)
- 目的とゴールを共有(送信率改善/UI統一/計測の整備など)
- 現状共有(URL・スクショ・使用テーマ・プラグイン・フォームテンプレ)
- 要件の確認(必須/任意・サンクス導線・計測・スパム対策・検証範囲)
- 見積・提案受領(作業内訳・前提条件・除外範囲・納期・検証方法)
- ステージング実装→検証(PC/スマホ・アクセシビリティ・CV計測)→本番反映
- 納品・引き継ぎ(変更点リスト・ロールバック手順・運用ガイド・保守開始)
※ レベルに応じた準備物は上の「確認ポイント」を参照。スクショと理想イメージをセットで渡すだけでも、精度がグッと上がります。
CF7デザイン修正に関するよくある質問
短納期でお願いできる修正ですか?
微調整なら1~3営業日での対応も可能です。複数フォーム横断の統一や計測・アクセシビリティ改善を伴う場合は、検証時間を含め1~3週間ほどを想定します。
プラグインを増やさずに直せますか?
多くのケースはCSSとフォーム構造の見直しで対応可能です。スパム状況やUI改善の要件次第では、reCAPTCHAや補助プラグインの導入を提案することがあります。
テーマを変えたらまた崩れませんか?
フォーム専用CSSを分離し、テーマ更新の影響を受けにくい設計にすれば崩れにくくなります。共通クラスを定義しておくと再利用が容易です。
送信率を上げるには何が効きますか?
項目の削減、モバイル最適な余白・フォントサイズ、分かりやすいエラー表示、サンクス導線の明確化が効果的です。A/Bテストや離脱計測も有効です。
CF7のデザイン修正は、原因の大半がテーマCSSとフォーム構造にあります。送信率に効くところから着手し、次にエラー表示・入力補助・導線の順で整えると成果につながりやすいです。
赤は丸投げ前提で「理想イメージの共有」が第一歩、オレンジは原因の切り分けとアクセシビリティ・計測の抜け漏れ対策、緑は仕様と差分で見積もり精度を上げる、この見方が基本です。
費用は要件の粒度と検証範囲で変動します。まずはスクショと参考例を用意し、現状と理想のギャップを言語化して依頼するとスムーズ。安すぎる見積もりは検証不足や後追い工数の温床になりやすい点にも注意しましょう。

